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翌朝から約24時間以内にレヴィアタン戦が行われるということで、聖域は騒然となる。
非戦闘員である文官や女官などは聖域の外へ出され、雑兵たちも明日の朝までに海から離れた場所に待機との命が下る。
何しろレヴィアタンは人を一人食べて満足するような存在ではない。
仕留め損ねれば、聖域だけではなく近隣の海辺を襲う事も考えられる。
そう考えると、まず聖域を襲うというレヴィアタンの思考は聖闘士達にとっても好都合だった。

「でも、何でカメレオン座の周りだけ魔獣とかが現れるんだ?」
ミロの問いに、シャイナは溜息をついた。
今の黄金聖闘士達は幼いころから天才であり強者だった。
それではジュネの事情など分からないだろう。
「あの子は魔獣に狙われた者たちの身代わりをしているからだよ」
「身代わり?」
「魔獣とか邪悪な神に仕える者たちは、だいたい若い娘や子供を狙う。そのときは女の聖闘士が身代わりをやるのだけど、私や魔鈴の前には現れなときがあるんだよ」
「どうして?」
「詳しいことは分からない。けど、聖闘士は手ごわいって勘づくのかもしれない」
まともに闘ったら狩られる。それなら場所を変えて他の人間を襲った方が良いと判断されて、さっさと姿を消してしまう事が考えられた。
「でも青銅聖闘士のジュネだと、奴らは確実に現れてくれる」
青銅聖闘士と白銀聖闘士の実力の差が、魔獣退治の成功を左右させるのかもしれない。
しかしそれは逆にジュネへの危険度の高さを示していた。
魔獣は青銅聖闘士を「食える」と判断して現れるのだから。
「ジュネも犠牲者を出すくらいならと、すぐに身代わりになるから、あの子の周りでは魔獣の出現が多いように見えるだけだよ」
しかも、あまり強くなりすぎると、今度は魔獣がジュネを警戒して出てこなくなる恐れがある。
それでは囮役を普通の人にやらせる羽目になるが、そうするとその人の心と身体が壊れることを心配し警戒しないとならない。

強さだけを求めるわけにはいかない立場。

カメレオン座の複雑な立場を教えられて、ミロは黙り込んだ。
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裏で牡牛座と双子座は何をしているのやら。
パラドクスの蹴りが豪快でした。
カノンは大急ぎで海底神殿へ戻ると、すぐに海将軍たちを呼んだ。

「明日の朝、レヴィアタンが聖域に現れる」
この言葉に五名の海将軍は一斉に驚く。
レヴィアタンの行動を前もって知るのは不可能だと思っていたからだ。
「その情報は確実なのですか?」
クリシュナの問いにカノンは頷く。
「これは絶対だ。ヤツは女聖闘士を何故かアンドロメダ姫と思い込んで、非常に執着している」
するとバイアンが周囲をキョロキョロと見回した。
「その女聖闘士を連れてはこなかったのか?」
何も聖域を巻き込まなくてもと彼は思ったのだが、これについて筆頭将軍は眉を顰めながら答えた。
「アテナがレヴィアタン退治を聖闘士たちに命じた。向こうは女聖闘士をこちらに渡す気はさらさらない」
特にアンドロメダの聖闘士が静かに怒りをためている。
それを言うと、今度はイオが頭を抱えた。
「どうした、スキュラ」
「その……レヴィアタンが何故あの場所に閉じ込められていたのかを調べたんだが、どうも海の女神たちは最初、レヴィアタンにアンドロメダ姫を襲わせるつもりだったらしい」
もちろん神話の時代の話である。
ところが海皇や他の海の神でも制御が難しい存在など逆に危なすぎるということで、当時の海将軍が命懸けとも言える戦いのあと封じることに成功したのである。
それゆえ今度は化けクジラに白羽の矢が立ち、ペルセウスがメデューサの首を出して退治するという流れになったのだ。
「アンドロメダ姫への妄執はそれか……」
食い損ね、しかも長い間閉じ込められていたのである。怨みも深いだろう。
こうなると檻が壊れていないのにレヴィアタンが外へ出たのも、最初から仕組まれていたのかもしれない。
『アンドロメダ姫が再び現れたときに檻が開く』というものを造ることで、海の女神たちは怒りを静めたとも考えられる。
転生を見込んでなのか、そういう存在を一人は食うという区切りを望んでなのかは分からないが。

「これが聖域側にバレたらコトだな」
カノンは腕を組む。これは海側の完全な手落ちだ。
「また女神が自ら乗り込んでくるかもしれません」
これには他のメンバーも溜息をついた。
「とにかく聖域だけに任せるわけにはいかない。アイザックとイオ、クリシュナは一緒に来てくれ。カーサとバイアンは海からサポートすること。レヴィアタンは海底に封じないとならない」
むしろ異次元に飛ばした方がいいのだろうか。
筆頭将軍はそんなことをちらりと考えたのだった。
OPがちょっこっと変更になりましたね。
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