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「私とジュネが組み手をやっていると、いきなり海から巨大な怪物が現れて『貴様がアンドロメダ姫か』とジュネに言ったのです」
この言葉に部屋に流れる時間が、一瞬、止まったようになる。
さすがに意外というとか、突飛な内容だったからだ。

そしてシャイナの話を総括すると、怪物はジュネをアンドロメダ姫と思っており、他の者たちをお付きの人間と見ていたのである。
このときパニックを起こした雑兵たちが槍を投げつけたが、怪物に届くことなく、逆に高圧の水で出来た刃で二人が怪我をさせられた。
その圧倒的な力にシャイナと魔鈴は、何か策を講じないと倒すのは難しいと判断する。
今はとにかく、エスメラルダとユリティース、そして非戦闘員である二人の女官たちを安全圏に連れ出すのが彼女たちの最優先事項になった。
ジュネはこの様子に、自分は違うなどといえば知能のある怪物が本物を探して暴れ回り、この場にいる者たちを食い殺そうとするのが理解できた。ゆえに何一つ否定することなく、怪物と話をしたのである。

怪物は言う。お前を食わねば、怒りが収まらぬと。
ジュネは答える。私を食うのなら、他の者たちは見逃してもらう。それが出来ぬのなら、この場で私はこの者たちを殺して自害する。そのあとお前は私の脱け殻を食えばいい。
そう言って、彼女は鎧についていた鎖を手に持つ。
その並々ならぬ気迫に、怪物の方がハッタリなどではないと判断したらしい。
再び怪物は言う。我は生贄を望む。ならば特別に一度だけ朝日を見ることを許す。そののち我の前に立て。
逃げることは許さぬ。万が一にも自害し時は、お前の国を滅ぼす。

怪物は口から黒い何かを吐き出す。
それはジュネの腕に張りついた。
『所有の印がある限り、お前は逃げられぬ』
怪物は霧に溶け込むように消える。
こうして彼女たちは元の世界に戻って来た。
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