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絵梨衣はこの説明を大まかに理解する。
彼女たちは命懸けでこの世界を守っているのだ。
そこまでの意思力を持つ人たちならば、自分の願いを聞いてくれるかもしれない。
「あの……、皆さんにお願いがあります」
何度も考えたこと。それを口にするのはやはり心が落ち着かない。
それでも誰かには言わなくてはならない言葉だった。
「もし私が災いの原因になったら……」
緊張の極致で紡ぐ言葉は、終わらないうちに返事を言われてしまう。
「助けに行くよ」
シャイナの言葉に絵梨衣はキョトンとする。
「えっ?」
「だから助けに行く。絵梨衣ちゃんも絶対に早まった真似はしないこと。約束だよ」
意外な展開に絵梨衣は思考がまとまらない。三人の女性聖闘士達の顔を順に見た。
すると魔鈴が言葉を続けた。
「さっきも言ったように、聖域は裏切りなどを利用している部分がある。だから誰かが絵梨衣ちゃんに酷いことを言うかもしれないし、利用しようとするかもしれない。でも、貴女を救うために命を懸ける聖闘士もいる」
「……」
「まぁ、どちらかというと面倒な状態の余波でそちらに迷惑をかけるほうが多いだろうけど、とにかく女神やキグナスを最後まで信じて欲しい。聖域は絶対に貴女を守る」
それは力強い言葉だった。
彼女たちは命懸けでこの世界を守っているのだ。
そこまでの意思力を持つ人たちならば、自分の願いを聞いてくれるかもしれない。
「あの……、皆さんにお願いがあります」
何度も考えたこと。それを口にするのはやはり心が落ち着かない。
それでも誰かには言わなくてはならない言葉だった。
「もし私が災いの原因になったら……」
緊張の極致で紡ぐ言葉は、終わらないうちに返事を言われてしまう。
「助けに行くよ」
シャイナの言葉に絵梨衣はキョトンとする。
「えっ?」
「だから助けに行く。絵梨衣ちゃんも絶対に早まった真似はしないこと。約束だよ」
意外な展開に絵梨衣は思考がまとまらない。三人の女性聖闘士達の顔を順に見た。
すると魔鈴が言葉を続けた。
「さっきも言ったように、聖域は裏切りなどを利用している部分がある。だから誰かが絵梨衣ちゃんに酷いことを言うかもしれないし、利用しようとするかもしれない。でも、貴女を救うために命を懸ける聖闘士もいる」
「……」
「まぁ、どちらかというと面倒な状態の余波でそちらに迷惑をかけるほうが多いだろうけど、とにかく女神やキグナスを最後まで信じて欲しい。聖域は絶対に貴女を守る」
それは力強い言葉だった。
アンドロメダ島に来てから数年後、瞬は奇妙な夢を見た。
その夢が何なのか。当時の彼には分からなかった。
だが、今は朧げながらも夢の意味を理解できるような気がする。
その夢で、彼は当時は見たことの無かったはずの聖域にいた。
キョロキョロとしながら歩いていると、とある屋敷から女性たちの嘆く声が聞こえる。
気になって入ってみると、そこには大勢の女性がいた。
彼女たちはどうやら、巫女様と呼ばれる女性に降りかかった不幸を嘆いているらしい。
瞬はそのまま屋敷の奥へと進む。
どうしても巫女様を助けたいと思ったからだ。
(どこだろう……)
見知らぬ子供が屋敷に入り込んでいても周りの人たちは特に気にした様子もなく、むしろ瞬に巫女様の居場所を教えてくれた。
そして目的の部屋の中で、瞬は巫女様と会ったのである。
彼女は美しい金色の髪を持ち、瞬はすぐに彼女がジュネに似ていると感じた。
「ジュネさん、どうして泣いているの?」
考えてみれば素顔を知らない時期なのに、瞬は何の疑問も持ってはいない。
当時もこれは夢なのだからと納得していた。
とにかく彼の問いに巫女様は答える。
「これからとある国の王様のところへ、お嫁さんになりに行くのです」
そう言われたとき、ものすごいショックを受けた。
(聖域はジュネさんを……)
瞬は彼女の手を取ろうとした。
ところが巫女様は部屋を出てしまう。
追いかけようとしたが、もう彼女の姿はどこにも無い。
(ジュネさん!)
いつの間にか彼は荘厳な建物の中にいた。
そこでは一人の聖闘士が立っていた。顔は分からない。
ただ、周囲にいた大人たちの言葉が耳に届く。
彼は幾つもの魔獣を倒し人々を救ったということで、教皇から報奨を得るのだという。
しかもそれは何処かの神に仕える巫女で、聖闘士である男のたっての願いだとか。
そして彼は美しい女性を教皇から下賜される。
(どうしてジュネさんが無理矢理嫁がされるのに、あの聖闘士は違う神の巫女をお嫁さんに出来るんだ!)
瞬は聖闘士の事を睨み付ける。
その視線を感じたのか、聖闘士が振り返ろうとした。
このとき彼は目を覚ましたのである。
その夢が何なのか。当時の彼には分からなかった。
だが、今は朧げながらも夢の意味を理解できるような気がする。
その夢で、彼は当時は見たことの無かったはずの聖域にいた。
キョロキョロとしながら歩いていると、とある屋敷から女性たちの嘆く声が聞こえる。
気になって入ってみると、そこには大勢の女性がいた。
彼女たちはどうやら、巫女様と呼ばれる女性に降りかかった不幸を嘆いているらしい。
瞬はそのまま屋敷の奥へと進む。
どうしても巫女様を助けたいと思ったからだ。
(どこだろう……)
見知らぬ子供が屋敷に入り込んでいても周りの人たちは特に気にした様子もなく、むしろ瞬に巫女様の居場所を教えてくれた。
そして目的の部屋の中で、瞬は巫女様と会ったのである。
彼女は美しい金色の髪を持ち、瞬はすぐに彼女がジュネに似ていると感じた。
「ジュネさん、どうして泣いているの?」
考えてみれば素顔を知らない時期なのに、瞬は何の疑問も持ってはいない。
当時もこれは夢なのだからと納得していた。
とにかく彼の問いに巫女様は答える。
「これからとある国の王様のところへ、お嫁さんになりに行くのです」
そう言われたとき、ものすごいショックを受けた。
(聖域はジュネさんを……)
瞬は彼女の手を取ろうとした。
ところが巫女様は部屋を出てしまう。
追いかけようとしたが、もう彼女の姿はどこにも無い。
(ジュネさん!)
いつの間にか彼は荘厳な建物の中にいた。
そこでは一人の聖闘士が立っていた。顔は分からない。
ただ、周囲にいた大人たちの言葉が耳に届く。
彼は幾つもの魔獣を倒し人々を救ったということで、教皇から報奨を得るのだという。
しかもそれは何処かの神に仕える巫女で、聖闘士である男のたっての願いだとか。
そして彼は美しい女性を教皇から下賜される。
(どうしてジュネさんが無理矢理嫁がされるのに、あの聖闘士は違う神の巫女をお嫁さんに出来るんだ!)
瞬は聖闘士の事を睨み付ける。
その視線を感じたのか、聖闘士が振り返ろうとした。
このとき彼は目を覚ましたのである。