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 海辺では、レヴィアタンの戦士たちを黄金聖闘士たちが次々と撃破していた。
 一撃で倒さないと、戦闘に関する情報をレヴィアタンへ持ち帰られてしまう。
 その為、彼らは自らの技を封じて、事態の処理に当たっていた。

 だが、レヴィアタンがベヒモス変化を起こしたのである。
 こうなると向こうに自分たちの能力が知られてしまうのを覚悟の上で、攻撃を仕掛けないとならない。
 余り長く敵のベヒモス状態を見続ければ、自分たちもまた狂う可能性があるのだから。

 彼らは楽観をしたりはしなかった。

「ジュネさん、貴女は悪くはない!」
 過去の傷に押しつぶされそうになっている恋人を、瞬は力一杯抱きしめる。
「僕にも背負わせて欲しい……」
 瞬はジュネの頬に手を添えた。

 星矢とクリシュナはギョッとして視線を逸らす。
 しかし、瞬がジュネを落ち着かせたところで、危機的状況は何一つ解消されてはいない。
 時間が経てば、誰かが犠牲になるだろう。

(アイギスに頼るなと言われているけど……)

 それでも仲間たちを守りたい。
 あのレヴィアタンを倒さないと、聖域もこの海も世界もメチャメチャになる。
(いったいどうしたら!)
 星矢は自分に何が出来るのかと自問自答した。
 このとき、持っていたアイギスが急に重くなったような気がした。
「えっ?」
 盾から細かい水のようなものが発散され、星矢とアイギスを包み込む。
 同時に星矢の聖衣が光りだした。

「アイギスが力を発動したようです」
 処女宮では沙織がユリティースたちにそう告げる。
「やはりメデューサさまの力は衰えてはいなかった……」
 聖域の守護女神はほっとした表情を見せた。
>22:48 コメントをくださったかたへ

Ωのツッコミ感想、一年間やってみました。
思い返して読み返すと、色々と書いていますね。
結構な量になっていました。
後半は微妙な状態になってしまいましたが、約6時間後には新章が始まります。
面白い展開だと良いなあと思いつつ、

『美穂ちゃんとジュネさん、登場しないのかなぁ~』

と、未だに考えていたりします。(諦めが悪い……)

ツッコミ感想、楽しんでくださったようで嬉しいです。
ありがとうございました。m ( _ _ ) m ペコッ
 レヴィアタンが天に向かって咆哮する。
 身体が透けたり現れたりを繰り返していくうちに、空に溶け込み始めた。
 その姿を見て、星矢や瞬と共にジュネを守っていたクリシュナは「ベヒモス変化……」と呟く。

「ベヒモス変化?」
 何のことかと星矢が振り向いたとき、ジュネが声を出して暴れる。
「ジュネさん!」
 瞬は鎖に手を添えながら、彼女に駆け寄った。
「落ち着いて、大丈夫だから!」
 しかし、ジュネは首を横に振る。
「私が……生きているなんて……」
「何を言っているんだ!」
 姉弟子の言葉に瞬はギョッとする。
 するとクリシュナが言葉をかける。
「ベヒモスは完璧なる獣、神の傑作といわれる存在だ」
「それがどうしたのですか」
「彼女は今、己の中に潜む辛い記憶を呼び覚まされている。その罪を償うために、ベヒモスに身を捧げようとする思考に陥っているのだ」

 完璧なる生き物の血肉になる。
 それが赦しを得る方法だと、思い込んでいるという。
「問題は、きっと他の場所でも同じようなことが起きているということだ」

 クリシュナの推測通り、ベヒモス変化を見ていた雑兵たちや一部の聖闘士達がフラフラとした足どりで海へ向かおうとする。
 それを、まだ正気を保てている他の者たちが止めているという状態だった。

「俺たちをエサにして、力を回復しようとしているって事か」
 星矢はベヒモス化しているレヴィアタンを見た。
 もう空の光に溶け込んでおり、形らしきものは見えない。
 

 
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