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シャイナは少し離れたところからペガサスの聖衣を見つめていた。
彼女は弟子のことを思い出す。

真面目でひたむきだった我が弟子。
聖衣は星矢のものになったが、それは聖衣が星矢を選んだということなのだろうか?
ならばカシオスの存在は?

シャイナは考えを振り払うかのように、首を横に振った。

☆☆☆

ジュネは思い詰めたような顔でペガサスの聖衣を見ているシャイナに気が付いた。
そして彼女の方を向いている蠍座の黄金聖衣にも。

(見て……いるよね?)

聖闘士の気持ちとシンクロしているのか?
彼女は拙いものを見てしまったような気がした。

☆☆☆

そんなジュネを見ながら沙織が言う。
「魚座の黄金聖衣、ジュネに話しかけたいのなら近づけば良いのに……」
その言葉にユリティースは困惑の表情になった。
ジュネとアフロディーテの厳しい宿命を知っているものとしては、同意しにくい。それに瞬に聞かれたら、彼は確実に不機嫌になるだろう。
数秒の沈黙のあと、不意に絵梨衣が沙織に尋ねた。
「沙織さん、もともと聖域では恋愛関係は禁止ではないのですか?」
そこへエスメラルダが戻ってくる。
話を途中から聞いた為か、とても驚いていた。
「あの……、それは本当なのですか?」
聖闘士を恋人にしているメンバーに尋ねられて、沙織は一瞬何のことか分からないといった顔になる。それなら彼女たちは何なのだろうか?
何か可笑しくなって、沙織はくすくすと笑った。

「ある意味、恋愛は注意事項ですね」

彼女の微妙な言い回しに、絵梨衣たちは首を傾げた。
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