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ハインシュタイン城にいるパンドラから呼び出しを受けたとき、ラダマンティスは不吉な予感がした。

日中だったので、彼は冥衣を纏わず普段着で城にやって来た。
出迎えたのは執事として働いているギガント。
彼の案内でラダマンティスは城の奥へと向かう。

「良く来たな」
城の中でも日当たりの良い場所に作られている温室で、女主人は優雅に紅茶を飲んでいる。
「ラダマンティス。其方は三巨頭の一人でありながら、たまに命令違反を行う。これは由々しき問題だ」
いきなりの言葉に、彼は心臓を掴まれたかのような息苦しさを感じた。
しかし、事実なので逃げようがない。たとえそれが自分にとって正当性があろうとも、命令違反には罰が与えられなければ冥界の秩序は崩壊してしまう。
彼は片膝をついて頭を下げた。
「いかようにもご処分ください」
「潔いな」
パンドラは満足げに頷いた。
「では、これからしばらくの間、アテナのところへ行って自主制作映画の手伝いをしてくるのだ。何でも敵役に其方を使いたいらしい」
「???」
意外な言葉にラダマンティスは言葉が出ない。
ややあって、彼は自分が何かの役を問答無用で演じなければならないのだと理解した。
「パンドラ様! 私に演技が出来るとお思いなのですか!!」
「もちろん思ってはいないが、其方の嫌がることでないと罰にはならない」
再犯を防ぐには、真っ当な罰ではダメだと言うことらしい。何しろ罰そのものに慣れられては意味がない。
「それと、アテナの手伝いと冥界の仕事は両立させるのだ。よいな」

ラダマンティスはこの瞬間、胃がギリギリと痛んだ。

そして聖域の方では、沙織の作る自主制作映画にラダマンティスが出演するという情報が駆けめぐる。
これについて笑う者もいたが、聖闘士達を関わらせる気がないのではという不安を覚える者も出てきた。
何となく聖域の人間よりも外部の者に重きを置いているように感じてしまうらしい。
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