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床には明らかにこの世のものではない魔物が息絶えていた。
「制御できないくせに過ぎたる存在を呼ぶから、こんなことになるんだ」
カノンは動かなくなった多頭の魔獣を見下ろす。
崩壊した建物。天井は所々崩れ、壁には獣の爪痕が残る。
そしてこの獣がここにいる意味を知る人間はいない。
そこへボロボロの本を持ってサガがやって来た。
「サガ、アイオロスは?」
「小物が逃げたから追いかけている。上手くいけば呼んだ者の手がかりが掴めるとかいって」
「……」
たしかに、この建物にいたであろう者たちは、自分たちが呼び出したものによって全滅している。
ここに元凶がいたのなら自業自得だが、そうでないのならこのような事件を再発させないためにも詳しい情報を収集する必要があった。
「ところで、その本は何だ?」
「大昔に聖域の書庫から盗み出された本だ。女神エリスを呼び出す方法が書かれている」
懐かしい名前にカノンは眉をひそめる。
「あれを呼び出せるのか?」
その問いにサガも苦笑いをした。
「無理だろう。たまたま向こうとの利害関係が一致したときの記録だ」
あの女神は、己を利用しようとする人間に大人しく使われるタイプではない。
「とにかくあとはアイオロスからの情報待ちだな」
サガの言葉にカノンは腕を組む。
「どうした?」
「……いや……」
(亡者ならばラダマンティスに尋問させるか)
この時のカノンは、向こうが断るという選択肢を考えてはいなかった。
「制御できないくせに過ぎたる存在を呼ぶから、こんなことになるんだ」
カノンは動かなくなった多頭の魔獣を見下ろす。
崩壊した建物。天井は所々崩れ、壁には獣の爪痕が残る。
そしてこの獣がここにいる意味を知る人間はいない。
そこへボロボロの本を持ってサガがやって来た。
「サガ、アイオロスは?」
「小物が逃げたから追いかけている。上手くいけば呼んだ者の手がかりが掴めるとかいって」
「……」
たしかに、この建物にいたであろう者たちは、自分たちが呼び出したものによって全滅している。
ここに元凶がいたのなら自業自得だが、そうでないのならこのような事件を再発させないためにも詳しい情報を収集する必要があった。
「ところで、その本は何だ?」
「大昔に聖域の書庫から盗み出された本だ。女神エリスを呼び出す方法が書かれている」
懐かしい名前にカノンは眉をひそめる。
「あれを呼び出せるのか?」
その問いにサガも苦笑いをした。
「無理だろう。たまたま向こうとの利害関係が一致したときの記録だ」
あの女神は、己を利用しようとする人間に大人しく使われるタイプではない。
「とにかくあとはアイオロスからの情報待ちだな」
サガの言葉にカノンは腕を組む。
「どうした?」
「……いや……」
(亡者ならばラダマンティスに尋問させるか)
この時のカノンは、向こうが断るという選択肢を考えてはいなかった。
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