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もうすぐ夜が明ける。
しかし、彼らは炎のイノシシが最後とは思えなかった。

不意に、カミュの作り上げた黒い彫像達から氷の砕ける音が聞こえてきた。
一般人のいる場所では絶対零度に近い環境を作り出すことは出来ない。
そのようなことをすれば味方の方に被害が出る。
そのため夜が明ければ気温が上がり氷が解けるのは予測できたが、しかし今の段階では早すぎた。
先程のイノシシはカノンがほとんど瞬殺したようなものなので、これは別の力が働いているということだろう。

「来たみたいだな」
アイアコスが立ち上がる。
彼は周囲を見回した。
森の方から人の手を持つ大蛇が現れる。少しだけ明るくなった世界に、それは禍々しい姿を晒していた。

「よく来たな。エキドナのでき損ない」

アイアコスは素早くガルーダの冥衣をまとう。
怪物も周辺の黒い彫像を吸い込んで身体を大きくする。

「全部を吸い取れば、もしかしたら俺を倒せるかもな」

意外な発言に瞬たちは驚いたが、アイアコス本人はどこか面白がっている。
そして勝負は一瞬にしてついた。
アイアコスが手を払った途端、その化け物が絶叫し、霧散し、ガルーダの冥衣に吸い込まれたのだ。

「冥府で裁きを受けろ、亡者ども」

そして東の空が白々と明ける。
その光を受けて、ガルーダの黒い翼が柔らかく輝いていた。
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