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「あの老婦人が女神キュベレーだと」
アルデバランから明け方の出来事を聞かされて、アイオリアは納得した。
(だから何処かで見たことがあると思ったんだ……)
何をしに来たのかは不明だが、大人しく帰ってくれたことに彼は安堵する。
そして自分が不敬なことをしなかったかと、少しだけ不安になった。
でもこの場合、一番問題があるのはホイホイと女神に利用される星矢の方かもしれない。
(魔鈴も大変だな……)
アイオリアは魔鈴に同情した。

☆☆☆

その頃、女性聖闘士はローテーションを組んで温泉に入っていた。
最後に入ることになったのは魔鈴。
彼女は一人でゆっくりと湯に入る。
そこへやって来たのはシャイナだった。
彼女も湯上がりのため、髪を乾かすようにタオルを首にかけていた。

「魔鈴、薬湯」
「あぁ、ありがとう」
渡されたカップを彼女は受け取ると、そのまま一口飲む。
聖闘士は一般人よりも丈夫なので、沐浴というわりに略式で終了となる。
道具や香草などに限りがある為だが、魔鈴はそれで良いと思った。
正式のものは、とにかく面倒なのだ。
「魔鈴」
「ん?」
「あんた、あの老婦人が女神キュベレーだって気づいていただろ」
「……」
返事の無いことにシャイナはニヤリと笑う。
「いる間中、アイオリアとフェニックス、そしてジュネの事をチラチラと良く見ていたからね。あの獅子好きのブレなさは、さすがだと思うよ」
多分、脳内でジュネとどちらの組み合わせが、獅子に変化させたときに素敵か考えていたのだろう。
ただ、ジュネには瞬が守り抜く姿勢を見せていたし、一輝にはエスメラルダがいた。
後者については女神キュベレーも夜の女神を敵に回したくはないはず。
そうすると一番狙われやすいのは、相も変わらずアイオリアだったりする。
魔鈴は薬湯を飲み干すと、傍の岩の上にカップを置いた。
「知らなかったといえば信じてくれるかい?」
するとシャイナは、「気がつかなきゃ盗られるだけだ」といってその場から離れてしまった。

魔鈴は湯を手に掬う。
「まったく、勝手なことを……」
思い出すのはアイオロスの言葉。どうも彼は何か勘づいていたらしい。

『魔鈴が最後の砦だ。頼む』

獅子座の黄金聖闘士は無敵とも言える強さを持つ。自分が守る必要など何処にある。
そう反論したかったが、アイオロスは既に彼女の前からいなくなっていた。

「しょうがない……」
これもアイオロスの策略かもしれないと、彼女は思った。
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