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スカーレットニードルという技は、一種の拷問だと言われている。
それは相手の中枢神経に対して蠍座の配列にそって技を打ち込み、15発以内に降伏か死を選ばせるというものだからだ。
しかし、相手に考える時間を与えるだけでも慈悲深いという人もいる。

ミロは天蠍宮へやって来た女性聖闘士を見たとき、問答無用の衝撃というものを食らった。

「……」
シャイナがブーケを持って、目の前に現れたのである。
(ちょっと待て! 花嫁か?)
彼は驚きながらも、次には喜んでしまった。
そして色々な思いが錯綜する。
(このまま先に進ませるのは勿体ない。引き止めようか……。
いや、下手なことをして逃げられたら、今までの苦労が水の泡になる。
それにしても綺麗だ……)
ライバルが増える前に、ここら辺で意思表示をするべきか?
そう考えたとき、シャイナが遅れてやってきたジュネにブーケを渡した。

「やっぱり、その髪飾りは重すぎやしないか?」
そういわれてジュネは自分の髪に付けられた大輪の牡丹の花に触れる。
「でも、この花は服に飾るには大きすぎます。一応、これでも小さいものを選んだんですよ」
どうも話を聞くと、ブーケと思っていたものはジュネが身につけるはずの花らしい。
量が増えて一度付け直したほうが良いということで、外したということだった。
彼はその話に思いっきり落胆してしまう。
(そんなにも都合のいいことは無いか)
何しろ相手はこちらの気持ちに気がついていない。
彼女のベクトルは、たぶん今もあの少年に向けられているのだから。

一目で己の忍耐力に楔が打ち込まれたミロとしては、何事もなかったかのように振る舞う方が拷問に近かった。
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