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松明の火で氷柱を見てみると、中心に黒い靄のようなものがある。
「まぁ、広域殲滅タイプが来たのなら、あとは夜明けを待てば良い」
アイアコスは二人の来訪者を見たあと、カップに酒を注いだ。
ムウとカミュもその言葉の意味を理解する。
アルデバランや青銅聖闘士たちでも少女たちを守り抜くのは可能だろうが、数の力に対しては隙が出来やすいし、引き離されたりしたら取りかえしがつかない。
オルフェに至っては、メロディに対して何の反応も示さない存在だと面倒なことになる。
ということで、ムウやカミュのように問答無用である種の防護壁を作れる能力者の登場は有り難かった。
「最初からおまえたちを招待すれば良かったのだな」
アルデバランが二人の前に肉料理を出す。
長い時間、コトコトと煮込まれていたので、ちょうど食べごろになっていた。
「単独行動では守れない事態もあるということですね」
二人は煮込み料理を受け取る。
「誰一人欠けることなく朝を迎えるためには、そういうことだろうな」
彼らは口にこそしないが、この中に女神アテナがいれば敵対勢力はそれこそ死に物狂いで非戦闘員である女官や関わった少女たちを傷つけるだろうと考えた。
それが有効だと知っているのだから。
「それにしても、いったい何が起こっているんだ?」
カミュは自分が作り上げた氷柱を見回す。
しかし、彼の問いに答えられる者はいない。
「まぁ、広域殲滅タイプが来たのなら、あとは夜明けを待てば良い」
アイアコスは二人の来訪者を見たあと、カップに酒を注いだ。
ムウとカミュもその言葉の意味を理解する。
アルデバランや青銅聖闘士たちでも少女たちを守り抜くのは可能だろうが、数の力に対しては隙が出来やすいし、引き離されたりしたら取りかえしがつかない。
オルフェに至っては、メロディに対して何の反応も示さない存在だと面倒なことになる。
ということで、ムウやカミュのように問答無用である種の防護壁を作れる能力者の登場は有り難かった。
「最初からおまえたちを招待すれば良かったのだな」
アルデバランが二人の前に肉料理を出す。
長い時間、コトコトと煮込まれていたので、ちょうど食べごろになっていた。
「単独行動では守れない事態もあるということですね」
二人は煮込み料理を受け取る。
「誰一人欠けることなく朝を迎えるためには、そういうことだろうな」
彼らは口にこそしないが、この中に女神アテナがいれば敵対勢力はそれこそ死に物狂いで非戦闘員である女官や関わった少女たちを傷つけるだろうと考えた。
それが有効だと知っているのだから。
「それにしても、いったい何が起こっているんだ?」
カミュは自分が作り上げた氷柱を見回す。
しかし、彼の問いに答えられる者はいない。
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風が吹き、焚き火の炎が揺れる。
魔の気配が急に濃くなった。
「囲まれたか」
アイアコスが立ち上がる。
今まで単発的に魔物が現れたのとは違う気配。
いくつもの目がこちらを見ていた。
聖闘士たちに緊張が走ったとき、急に空気が冷たくなった。
そして周辺に氷の柱が立つ。
「奇妙なことになっているようだな」
聖域の方からやって来たのは、水瓶座のカミュ。
その後ろには牡羊座のムウもいた。
「貴鬼、何があったのですか?」
ムウが自分の弟子に尋ねる。
この二人、白羊宮に料理がなくなったので、バーベキュー会場なら何かあるかと思い来たという。
ちなみにシオンと童虎は酔いつぶれたらしい。
あまりの理由にアルデバランたち聖闘士もアイアコスも、どっと疲れを感じたのだった。
魔の気配が急に濃くなった。
「囲まれたか」
アイアコスが立ち上がる。
今まで単発的に魔物が現れたのとは違う気配。
いくつもの目がこちらを見ていた。
聖闘士たちに緊張が走ったとき、急に空気が冷たくなった。
そして周辺に氷の柱が立つ。
「奇妙なことになっているようだな」
聖域の方からやって来たのは、水瓶座のカミュ。
その後ろには牡羊座のムウもいた。
「貴鬼、何があったのですか?」
ムウが自分の弟子に尋ねる。
この二人、白羊宮に料理がなくなったので、バーベキュー会場なら何かあるかと思い来たという。
ちなみにシオンと童虎は酔いつぶれたらしい。
あまりの理由にアルデバランたち聖闘士もアイアコスも、どっと疲れを感じたのだった。
「アイオロス……。おまえは何を知っているんだ」
カノンの問いに、アイオロスは一瞬言葉を失う。
今回は関係ないが、それとなく予言のことについて言うべきか。
それとも賢者ケイロンから話し始めるべきかと逡巡したとき、サガか溜息をついた。
「カノン、アイオロスは思い込んでいる事を口にしているだけだ」
その場に沈黙が流れる。
サガは言葉を続けた。
「昔からアイオロスは野生のカンだといって、思い込んだことを確かめもせずに正解だと思ってしまう。まぁ、ハズレではないこともあったが、だからといって全てを信じるのは危険だ。こいつの思考に確認を取るという次の段階は無い」
ヒドイ言われようだが、アイオロスに怒る気はない。
何しろサガは慎重な人間なのだ。
そう考えたらアイオロスは、自分が予言の力について悩んでいたことが急にバカらしくなってしまった。
大量の情報があれば推測できることを、わざわざ予言と言う必要はない。
「思い込みとはひどいなぁ」
アイオロスは笑いながら反論をする。
しかし、カノンはサガの説明に納得していた。
「たしかに人が化け物を制御出来るようになったと考えるよりは、化け物が人を利用していると思った方がいい」
カノンは足元の瓦礫を蹴った。
その破片には何かが描かれている。
「そのほうがこっちもやりやすい」
天井を見上げると、そこには異形の獣が張りついていた。
カノンの問いに、アイオロスは一瞬言葉を失う。
今回は関係ないが、それとなく予言のことについて言うべきか。
それとも賢者ケイロンから話し始めるべきかと逡巡したとき、サガか溜息をついた。
「カノン、アイオロスは思い込んでいる事を口にしているだけだ」
その場に沈黙が流れる。
サガは言葉を続けた。
「昔からアイオロスは野生のカンだといって、思い込んだことを確かめもせずに正解だと思ってしまう。まぁ、ハズレではないこともあったが、だからといって全てを信じるのは危険だ。こいつの思考に確認を取るという次の段階は無い」
ヒドイ言われようだが、アイオロスに怒る気はない。
何しろサガは慎重な人間なのだ。
そう考えたらアイオロスは、自分が予言の力について悩んでいたことが急にバカらしくなってしまった。
大量の情報があれば推測できることを、わざわざ予言と言う必要はない。
「思い込みとはひどいなぁ」
アイオロスは笑いながら反論をする。
しかし、カノンはサガの説明に納得していた。
「たしかに人が化け物を制御出来るようになったと考えるよりは、化け物が人を利用していると思った方がいい」
カノンは足元の瓦礫を蹴った。
その破片には何かが描かれている。
「そのほうがこっちもやりやすい」
天井を見上げると、そこには異形の獣が張りついていた。
「惨状だな」
サガは眉をひそめた。
真新しい廃墟に人の気配はない。
ただ、鬼火のように青白い炎がいくつも現れていた。
目的の秘密結社は、とある地域の山奥に本拠地があった。
だが、今やそこは瓦礫と化していた。
「何があったんだ?」
カノンも周囲を見て回るが、人の気配がない。
ただ、危険な気配だけは濃厚に感じる。
「多分、制御できないものを呼び出したんだろう」
アイオロスが瓦礫の上を歩く。
「どういうことだ?」
サガの問いに射手座の黄金聖闘士は遠くを見ながら答えた。
「向こうに操られて、こっちの人間が道を作ったということだ」
実力のない人間が異形の者を呼び出せたときは、たいてい異形側が人間を利用したと思っていい。
その説明にカノンは腕を組む。何となくアイオロスを怪しんでいる風でもあった。
サガは眉をひそめた。
真新しい廃墟に人の気配はない。
ただ、鬼火のように青白い炎がいくつも現れていた。
目的の秘密結社は、とある地域の山奥に本拠地があった。
だが、今やそこは瓦礫と化していた。
「何があったんだ?」
カノンも周囲を見て回るが、人の気配がない。
ただ、危険な気配だけは濃厚に感じる。
「多分、制御できないものを呼び出したんだろう」
アイオロスが瓦礫の上を歩く。
「どういうことだ?」
サガの問いに射手座の黄金聖闘士は遠くを見ながら答えた。
「向こうに操られて、こっちの人間が道を作ったということだ」
実力のない人間が異形の者を呼び出せたときは、たいてい異形側が人間を利用したと思っていい。
その説明にカノンは腕を組む。何となくアイオロスを怪しんでいる風でもあった。
闇が不穏な気配を漂わせる。
とにかく女官や少女たちを一まとめにして、聖闘士たちは臨戦態勢を取った。
アイアコスもさすがに真面目な顔で闇を見つめる。
そして現れたのは半人半獣の化け物。
バーベキュー会場の近くにある森から出てきた。
か弱い女性陣は悲鳴を上げるが、聖闘士達は何となく奇妙な印象があった。
「こん棒を持ったミノタウロス? 斧じゃないのか?」
「なんだかトナカイみたいな角ですね」
「……本当にミノタウロスか? 何か変だぞ」
などなど。
アイアコスに至っては、「ゴードンがアレを見たら、ブチ切れるだろうなぁ」と呆れている。
「まぁ、とにかく被害が出る前に倒しておこう」
真面目なアルデバランの一言に、紫龍が前に出る。
「ミノタウロスの偽物などに、ここを荒らさせはしない」
そして勝負は紫龍のエクスカリバーの一撃で、簡単に決着がついた。
後に残ったのは、灰色の綿雲のようなもの。
それもしばらくして周囲に溶け込むように霧散する。
「夜が明けるまで、何体来ることやら」
冥界からの客人は、不吉なことを言いながら手にしていた酒を一口飲んだのだった。
とにかく女官や少女たちを一まとめにして、聖闘士たちは臨戦態勢を取った。
アイアコスもさすがに真面目な顔で闇を見つめる。
そして現れたのは半人半獣の化け物。
バーベキュー会場の近くにある森から出てきた。
か弱い女性陣は悲鳴を上げるが、聖闘士達は何となく奇妙な印象があった。
「こん棒を持ったミノタウロス? 斧じゃないのか?」
「なんだかトナカイみたいな角ですね」
「……本当にミノタウロスか? 何か変だぞ」
などなど。
アイアコスに至っては、「ゴードンがアレを見たら、ブチ切れるだろうなぁ」と呆れている。
「まぁ、とにかく被害が出る前に倒しておこう」
真面目なアルデバランの一言に、紫龍が前に出る。
「ミノタウロスの偽物などに、ここを荒らさせはしない」
そして勝負は紫龍のエクスカリバーの一撃で、簡単に決着がついた。
後に残ったのは、灰色の綿雲のようなもの。
それもしばらくして周囲に溶け込むように霧散する。
「夜が明けるまで、何体来ることやら」
冥界からの客人は、不吉なことを言いながら手にしていた酒を一口飲んだのだった。