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「我、数多の人々の血と汗と涙の上に立つものなり」
そう言った瞬間、アイオロスは女神と共に聖域を脱出したときのことを思い出した。
生まれながらにして射手座の黄金聖闘士となるよう定められていた自分。
それについては誇りに想いこそすれ、苦しいとか、辛いなどと思ったことはなかった。
だからこそ、サガが正気を失ったとき、命懸けで女神を聖域から脱出させた。
とにかく、赤ん坊である女神の安全が第一だった。
どこをどう逃げたのか、未だによく分からない。
そして力尽きようとしたとき、一人の男性が目の前に現れた。
今まで会った事のない人物。
でも、彼に預ければ大丈夫だと思った。
そしてこの出会いが、後に星矢たちを聖域へと導くことになる。
「まさかあの男性が、女神のために我が子を戦場に送り込むとは……」
日本にいるであろう彼らの家族は、きっと自分を恨んでいるだろう。
だが、女神を守ることが重要だったことに対して判断は間違えてはいない。
そしてあの男性も、自分に出来る精一杯のことをやってくれただけだ。
では、送り込まれた子らの家族は誰を怨み怒ればいい?
「黄金聖闘士いう地位は、大勢の人々の慟哭の上にある」
そう考えたら、何か答えが得られたような気がした。
もし、自分の目の前に彼らの家族が現れたら、その人の思いを受け止めようと……。
命は既に女神に捧げているから、それをあげることは出来ないけど。
不意に波の音が聞こえてきた。
「大丈夫ですか?」
突然聞こえてきた少女の声に、アイオロスは目を開けた。
そう言った瞬間、アイオロスは女神と共に聖域を脱出したときのことを思い出した。
生まれながらにして射手座の黄金聖闘士となるよう定められていた自分。
それについては誇りに想いこそすれ、苦しいとか、辛いなどと思ったことはなかった。
だからこそ、サガが正気を失ったとき、命懸けで女神を聖域から脱出させた。
とにかく、赤ん坊である女神の安全が第一だった。
どこをどう逃げたのか、未だによく分からない。
そして力尽きようとしたとき、一人の男性が目の前に現れた。
今まで会った事のない人物。
でも、彼に預ければ大丈夫だと思った。
そしてこの出会いが、後に星矢たちを聖域へと導くことになる。
「まさかあの男性が、女神のために我が子を戦場に送り込むとは……」
日本にいるであろう彼らの家族は、きっと自分を恨んでいるだろう。
だが、女神を守ることが重要だったことに対して判断は間違えてはいない。
そしてあの男性も、自分に出来る精一杯のことをやってくれただけだ。
では、送り込まれた子らの家族は誰を怨み怒ればいい?
「黄金聖闘士いう地位は、大勢の人々の慟哭の上にある」
そう考えたら、何か答えが得られたような気がした。
もし、自分の目の前に彼らの家族が現れたら、その人の思いを受け止めようと……。
命は既に女神に捧げているから、それをあげることは出来ないけど。
不意に波の音が聞こえてきた。
「大丈夫ですか?」
突然聞こえてきた少女の声に、アイオロスは目を開けた。
狭い部屋ではあったが、アイオロスは器用に黒い物体の体当たりを避ける。
「お前は何者だ!」
彼は尋ねるが、相手は『千ノ勇者ヲ倒シテ神トナル者ナリ』と答えるのみ。
しかし、しばらくしてアイオロスがそう簡単に倒せる相手ではないと悟ったらしく、いきなり姿を変化させた。
それは人の顔を持ったティラノザウルスに似ていないこともない。
黒い物体は巨大な尻尾を振り回す。
『我、破壊ノ神ニ選バレシ者』
その言葉にアイオロスの目が光る。
「ならばこちらも名乗ろう」
聖衣を纏っていないはずの男の身体から金色の光が立ちのぼる。
『何!』
「我、数多の人々の血と汗と涙の上に立つものなり!」
彼の拳が闇を切り裂く。
そして周囲の壁が崩壊し始めた。
「お前は何者だ!」
彼は尋ねるが、相手は『千ノ勇者ヲ倒シテ神トナル者ナリ』と答えるのみ。
しかし、しばらくしてアイオロスがそう簡単に倒せる相手ではないと悟ったらしく、いきなり姿を変化させた。
それは人の顔を持ったティラノザウルスに似ていないこともない。
黒い物体は巨大な尻尾を振り回す。
『我、破壊ノ神ニ選バレシ者』
その言葉にアイオロスの目が光る。
「ならばこちらも名乗ろう」
聖衣を纏っていないはずの男の身体から金色の光が立ちのぼる。
『何!』
「我、数多の人々の血と汗と涙の上に立つものなり!」
彼の拳が闇を切り裂く。
そして周囲の壁が崩壊し始めた。
「はぁぁぁぁ~」
相手の何度目かの深い溜息に、カノンはイライラした。
「帰れ!」
ハッキリ言って邪魔の一言に尽きる。
しかし相手は気にしていない。
「すまない。せっかく海底神殿へ来れたのだ、お前の仕事ぶりを見たい」
サガの言葉にカノンの持っていたペンがミシミシと音を立てたあと霧散した。
「見るな、誰もお前を招待などしていない」
いきなりやって来て、そのまま執務室に居すわる実兄。
不穏な空気を察したのか、他の海将軍も海闘士たちも執務室に近づかない。
「そう嫌がるな。」
「嫌がるな……だと。来た早々、溜息しか付いていないお前が何を言う。鬱陶しい」
子供の頃、カノンが悪事を行うとサガは溜息をついて弟に説教をしたり実力行使で罰を与えていた。
それを思い出さない事もないので、彼としては怒りをおぼえるのである。
「……そうはいってもエスメラルダを一晩、女神や女聖闘士たちに預けるのだぞ」
「これ以上ないくらい安全な場所だな」
「緊張で疲労していなければ良いが……」
二人の間に微妙な空気が流れる。
そこへ海闘士が執務室へやって来た。
デスクィーン島周辺で海流が乱れているとの報告だった。
相手の何度目かの深い溜息に、カノンはイライラした。
「帰れ!」
ハッキリ言って邪魔の一言に尽きる。
しかし相手は気にしていない。
「すまない。せっかく海底神殿へ来れたのだ、お前の仕事ぶりを見たい」
サガの言葉にカノンの持っていたペンがミシミシと音を立てたあと霧散した。
「見るな、誰もお前を招待などしていない」
いきなりやって来て、そのまま執務室に居すわる実兄。
不穏な空気を察したのか、他の海将軍も海闘士たちも執務室に近づかない。
「そう嫌がるな。」
「嫌がるな……だと。来た早々、溜息しか付いていないお前が何を言う。鬱陶しい」
子供の頃、カノンが悪事を行うとサガは溜息をついて弟に説教をしたり実力行使で罰を与えていた。
それを思い出さない事もないので、彼としては怒りをおぼえるのである。
「……そうはいってもエスメラルダを一晩、女神や女聖闘士たちに預けるのだぞ」
「これ以上ないくらい安全な場所だな」
「緊張で疲労していなければ良いが……」
二人の間に微妙な空気が流れる。
そこへ海闘士が執務室へやって来た。
デスクィーン島周辺で海流が乱れているとの報告だった。