忍者ブログ
更新・日記ブログ
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
ブログ内検索
[22]  [23]  [24]  [25]  [26]  [27]  [28]  [29]  [30]  [31]  [32
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

シャイナは少し離れたところからペガサスの聖衣を見つめていた。
彼女は弟子のことを思い出す。

真面目でひたむきだった我が弟子。
聖衣は星矢のものになったが、それは聖衣が星矢を選んだということなのだろうか?
ならばカシオスの存在は?

シャイナは考えを振り払うかのように、首を横に振った。

☆☆☆

ジュネは思い詰めたような顔でペガサスの聖衣を見ているシャイナに気が付いた。
そして彼女の方を向いている蠍座の黄金聖衣にも。

(見て……いるよね?)

聖闘士の気持ちとシンクロしているのか?
彼女は拙いものを見てしまったような気がした。

☆☆☆

そんなジュネを見ながら沙織が言う。
「魚座の黄金聖衣、ジュネに話しかけたいのなら近づけば良いのに……」
その言葉にユリティースは困惑の表情になった。
ジュネとアフロディーテの厳しい宿命を知っているものとしては、同意しにくい。それに瞬に聞かれたら、彼は確実に不機嫌になるだろう。
数秒の沈黙のあと、不意に絵梨衣が沙織に尋ねた。
「沙織さん、もともと聖域では恋愛関係は禁止ではないのですか?」
そこへエスメラルダが戻ってくる。
話を途中から聞いた為か、とても驚いていた。
「あの……、それは本当なのですか?」
聖闘士を恋人にしているメンバーに尋ねられて、沙織は一瞬何のことか分からないといった顔になる。それなら彼女たちは何なのだろうか?
何か可笑しくなって、沙織はくすくすと笑った。

「ある意味、恋愛は注意事項ですね」

彼女の微妙な言い回しに、絵梨衣たちは首を傾げた。
PR
ネットでそれとなくスズランがらみでの女神様を調べてみました。
どうやら古代ローマの時代、春の到来を祝うとき
春と花の女神『Florialia (フロリアリア)』の像を花で飾り祝ったらしいです。

ということは、アリアちゃんの力はその女神様に近いのですかねぇ。
ご当人(?)なのかは謎ですが。

ちなみに春と花の女神というのは、カリス達か、クローリス(こちらはニンフ)、またはフローラ(ローマでの花の女神)、はたまた「ペルセポネ」になるのですが……。

アリア=ペルセポネだった場合は、ハーデス様が登場人物全員に鉄槌を下して良いと思う。

マルス側 → 嫁に何をする!
光牙たち → 懐かれるなど、ゆるさん! (ただの八つ当たり)
きっかけはペガサスの聖衣だった。

星矢が怪我で入院をしている間、聖衣は美穂が預かっていた。
それがいったい何であるのか、美穂はあまり詳しいことは知らない。
しかし星矢にとって大事なものなのは理解していた。

病院へ見舞いへ行ったあと、美穂はまるで生き物相手のようにペガサスのパンドラボックスに話しかける。
星矢の様子を事細かに……。
そんなある夜、美穂は不思議な夢を見た。
夜の海辺に白いペガサスがいた。
ペガサスは美穂に近づく。
「星矢ちゃん、きっと元気になるよ」
だから心配しないで。そういいながらも美穂の声は震えていた。
幼馴染みが大変なことになっているというのに、何にも役に立たない自分が情けなくて悔しい。
美穂は泣きながらペガサスに謝る。
「ごめんなさい、ごめんなさい……」
あなたの友達を助けたいのに、何も出来なくてごめんなさい……と。
するとペガサスは、美穂の顔をじっと見たあと顔を寄せる。
甘えているような慰めているような仕草。彼女はちょっとだけ許されたような気がした。

(この話を美穂から聞いたとき、多分、本物が現れたのだと思ったのよね)
ただ、美穂自身は不思議な夢で終わらせているのだが。
絵梨衣はお茶を一口飲む。
(それを沙織さんに話したのが、良くなかったのかも……)
自分も夜の世界に囚われていたとき白鳥座の聖衣が傍にいてくれたので、てっきり聖衣にはそういう性質があるのだと思っていた。
ところが沙織の様子を見ると、どうも違うらしい。
それどころか沙織はとにかく聖衣達が行動を起こすところを見たがったのである。

それが今回の実験が行われた事情だった。
意中の人(?)にベッタリな獅子座の黄金聖衣と白鳥座の青銅聖衣はそれなりに、この状況を楽しんでいる。
そして威圧的な山羊座の聖衣も、沙織から離れない。
では、他の聖衣達はどうしているのかというと……。

「困惑されているようです」
ユリティースの説明に、シャイナとジュネはさもありなんという表情をした。
天秤座の聖衣の困惑がどういうものなのか不明だが、他人に対して意思の疎通が急に可能になると、今度は何を言っていいのか分からなくなってしまったらしい。
何しろ聖衣達にとって意思表示というのは想定外の出来事なのだから。
すると沙織が立ち上がりエスメラルダを呼ぶ。
「この際ですから、双子座の聖衣と話をしてみましょう」
何がこの際なのか。
先の聖域での混乱を少しでも知っている者たちは、何が起こるのかと非常に緊張した。

「これがサガの黄金聖衣です」
沙織の説明に、エスメラルダを膝をついてしゃがんだ。
「双子座の聖衣、彼女はここにいます。彼女を巻き込まないように、細心の注意を払いなさい。今度は間違えないように」
そして沙織はさっさとお茶会の席に戻ってしまう。
意味不明な女神の言葉に、エスメラルダは何のことかと戸惑った。
しかし、すぐに神話時代の悲劇を思い出す。
初代の双子座の黄金聖闘士は、二人の妹を聖域で失っている。自分はその妹の代わりなのだ。
「あの……、よろしくお願いします」
このとき、双子座のマスク部分の中心が淡く光った。
波のある光の粒子に彼女はどうしたらいいのか迷ったが、何か喋っているかのような気がしたので思い切って手を添えてみた。

脳裏に響くは「待っていた」という言葉。

神話の時代、大国スパルタの二人の王女と双子座の聖衣は面識があったのだ。
そして聖衣は王女たちと約束をする。
「ずっと、お兄様と一緒にいてね」
それは聖衣にとって、とても大切なものとなった。なぜなら、その直後に二人はいなくなってしまうから。
もう一度二人に会って、約束を守っている自分を見てもらう。
その為ならば女神ニケに何度注意されようとも、女神アテナに迷惑をかけようとも、絶対に双子座の聖闘士になるべき人物の条件を変えるわけにはいかない。

「私も、サガお兄様とカノン兄さまに出会えて嬉しいです」

エスメラルダの言葉に、マスクが少しだけ前屈みになる。
まるで自分の泣き顔を見られなくない人がいるかのような仕草だった。
聖衣達が自我を持った状態というのは、己の聖衣もまた自我を持っているということである。
しかも性格まで示されるのだ。ジュネとしては知りたいような、知りたくないような複雑な気持ちになった。

思わず手のアームを見てみる。 カメレオン座はどのような性格なのだろうか?
すると沙織がジュネに言葉をかけた。
「カメレオン座に限らず、青銅と白銀の聖衣には好きと嫌いと無関心しかありません」
「えっ……」
「嘘をつくほど複雑な思考を持ってはいないのです」
もともと会話ができるわけではないということもある。
だが、逆に黄金聖衣は人間臭いところがあって、嘘をつくのだという。

しかし、魔鈴に構われて嬉しそうな獅子座の黄金聖衣を見ていると、沙織も何か断言できないものを感じていた。
Template by Crow's nest 忍者ブログ [PR]